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大質量星団形成

輻射流体シミュレーションによる大質量星星団形成機構の解明

星の集まりを星団と呼び、銀河系内で誕生する星の多くは初期には星団の一員として生まれることが知られています。 現在、銀河系内では大部分の星団が散開星団と呼ばれる星密度が低い星団として誕生します。 一方、銀河系内には球状星団と呼ばれる、散開星団と比べて質量・密度ともに100倍以上大きい星団も存在します。 球状星団の多くは100億年以上前に誕生した古い星団であり、現在では類似した星団が銀河系内で誕生していないこともあり、その誕生プロセスは謎となっていました。 ここで特に問題となるのは、星団の内部に誕生する太陽よりも10倍以上重たい大質量星による影響です。 大質量星は極紫外線と呼ばれる、水素原子を電離可能な光子を膨大な量放出します。電離されたガスは、中性ガスと比べて高温となるため、この熱圧により星団の材料となる星形成雲が破壊されることが知られていました。

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